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​アレルギー性結膜炎

​アレルギー性結膜炎とは

アレルギー性結膜炎とは、目の表面にアレルゲン(アレルギー反応を引き起こす物質)が付着することによって結膜(まぶたの裏側と白目の部分を覆っている粘膜)が炎症を起こす病気のことです。私たちの身体には、体内に入ってくる異物を排除しようとするはたらきがあります。本来、花粉などの異物と感じないものに対してからだが過剰に反応した状態のことをアレルギーといいます。

アレルギー性結膜炎の症状

目のかゆみ

・目の充血

・目の異物感

・目やにが出る(サラサラした水状のもの)

・涙が出る

・まぶたの裏にぶつぶつができる

 

アレルギー性結膜炎の種類と原因

目はアレルギー症状の出やすい器官です。理由は3つ考えられます。まず第一に、結膜は直接外界に接しているため抗原が入りやすいことが挙げられます。第二には、入ってきた抗原の蛋白質が涙液に溶けやすいことです。第三には、結膜にはアレルギーの反応を引き起こす免疫細胞がたくさんあり、血管も豊富なために次から次へと炎症を起こす細胞が入り込むという点が挙げられます。アレルギー性結膜炎は通年性と季節性に分けられます。

1.通年性アレルギー性結膜炎

一年中症状がみられるものは、通年性アレルギー性結膜炎といいます。ハウスダスト(チリ、ホコリ、ダニ、カビなど)、動物の毛、コンタクトレンズの汚れなどがアレルゲンとなります。

2.季節性アレルギー性結膜炎

 

花粉症のように特定の季節にのみ症状があらわれるものを季節性アレルギー性結膜炎といいます。主な花粉と時期は下記のとおりです。

・スギ花粉(時期:1~5月)

 

・ヒノキ花粉(時期:3~5月)

・カモガヤ花粉(時期:5~7月)

・ブタクサ花粉(時期:8~10月)

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​眼科疾患の説明

​アレルギー性結膜炎の治療

1)薬物療法

アレルギー性結膜炎の治療は主に薬物療法となります。薬物療法の目的は、日常生活に支障がないように、かゆみの症状を軽くすることです。治療には、抗アレルギー点眼薬(抗ヒスタミン薬、ケミカルメディエータ遊離抑制薬)が、主に使われます。重症の場合には、ステロイド点眼薬や免疫抑制点眼薬などを使用する場合があります。また強いかゆみなどで日常生活や仕事に差し支えがある場合は、抗アレルギー薬を飲み薬として服用することもあります。

 

2)減感作療法

 

近年アレルギーのもとを抑える減感作療法が注目されています。原因となる抗原(ダニやハウスダストなど)を低い濃度から徐々に高い濃度まで時間をかけて注射することによって、からだが反応しないようにならす方法です。最低半年間通院する必要があります。

​アレルギー性結膜炎の予防

 

花粉症の場合、症状の出やすい季節にできるだけ花粉と接しないようにすることが重要です。ゴーグル型の眼鏡や花粉防止用のマスクの着用が最も効果的です。ニットの服は花粉がつきやすいので、花粉の季節は、スベスベした素材の服を選んで着るようにしましょう。花粉が飛びやすい日は外出や洗濯物などを外に干すことを避けたり、外出から帰宅したときには服についた花粉を十分に落とすようにしましょう。すぐに手、顔、鼻を洗い、うがいをすることが大切です。ただし目を洗うことは目を傷つけてしまうこともあるため、お勧めできません。テレビやインターネットから出ている花粉の飛散情報を活用しましょう。ハウスダストの場合は、部屋の清潔を心掛け、寝具を干したりするのが効果的です。また動物を屋内で飼うことは避けたほうがよいでしょう。

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